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ねこと眠る箱庭

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赤いほうき星と黒の呪文

Story3 忌み星 (前編)

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俺は、たぶん願ったのだろう。
強く強く、深く深く、祈るように、呪うように。

気づいたら、目の前でソイツが死んでいた。
俺が殺したわけじゃない、ということは主張しておくとして、
正確にいうと、ソイツもまだ死んではいなかった。
倒れただけだ。突然、ばたりと。
俺には、それだけで、ソイツが死んだという事実を作るには十分だった。

「なんだ、弱いじゃん、あんた」

茶色く変色している畳に、つっぷした後頭部を、俺はにらみつけた。
なんだか唐突に喉が渇いて、とりあえず俺は冷蔵庫をあける。
まともなものはなかったけれど、
たぶんお酒を割るように買ったのであろうソーダ水を、瓶のまま飲む。
味がしなくて、あまりおいしくないけれど、
飲まないよりはましなんだろう。

ちらりと視線をやる。
ソイツはまだ倒れている。
たぶん、倫理的には救急車のひとつでも、
呼んでやらないといけないのだろうけれど。
俺の携帯は残念ながら、ついさっきソイツ自身の手で葬られたばかりで。
呼ぶ手段がない。
(家に電話はひいていない、自宅の電話なんて使わないからだ)
だから、残念ながら、あんたを助ける方法はないよ。

オトウサン。




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